平台飾りは兜飾りの定番スタイル
平台飾りは読んで字のごとく、平たい台に兜を飾りつけるスタイルで、兜の後ろに屏風を立て、兜の両脇に弓太刀を添えるのが基本の形となります。
様々なスタイルの飾り方がある中で、最もオーソドックスなのが、この平台飾りです。
平台飾りの一番の特徴は櫃の上に袱紗をかけた芯木を置いて、そこに兜を飾りつけること。
ちなみに櫃とは、兜を飾るための台であるとともに、兜を収納する箱の役目も持っています。
この箱の中に兜を収納できるの?と思う方もいると思いますが、兜についている鍬形や前立は取り外し可能なんです。
なので、これを外せば兜は櫃の中に余裕で収まりますし、兜どころか芯木も袱紗もまとめて櫃の中に収納できます。
平台飾りの標準サイズ
平台飾り全体のサイズは中央に飾る兜の大きさによってだいたい決まってきます。
最近の兜の売れ筋は比較的小振りな7号〜10号くらいなので、このサイズの兜を飾ることを想定すると、例えば7号の兜なら飾り全体の標準サイズは間口60センチ×奥行40センチ×高さ45センチほどになります。
また、10号サイズの兜なら間口70センチ×奥行40センチ×高さ50センチほどになります。
通常、平台飾りを購入する方は床に直置きではなく、何かの上に置くことを考えていると思いますが、このくらいのサイズなら、タンスやチェスト、サイドボードの上に飾るのは可能なはずです。
ただし、飾り台のサイズは商品によって若干異なるので、奥行きが45センチを超える物になると、タンスやチェストからはみ出してしまう場合もあります(多少はみ出しても飾ることはできますが)。
ですから、平台飾りの購入を考えている方は、飾る場所を予め決めておいて、どのくらいのサイズが飾れるのか把握しておくと商品選びもスムーズになります。
特に、通販ではなく直接お店で購入しようとしている方は、五月人形を飾ろうと考えている場所の広さを計った上でお店に行くことをオススメします。
平台飾りの収納について
一般的な平台飾りは、兜、飾り台、屏風、弓太刀で構成されていて、それぞれ独立した専用の箱に入れて収納することになります。
全部で4つの箱をしまっておくには収納スペースがそれなりに必要ですが、飾り台と屏風の箱はさほど厚みはないので押し入れやクローゼットの中に立てかけておけば場所はとりません。
また、兜と弓太刀の箱も決して大きいわけではないので、ちょっとした空きスペースがあれば十分収納できます。
平台飾りは、4つの箱をひとまとめにして収納しようとするとそれなりのスペースが必要ですが、小分けにしまうことを考えれば、わずかな空きスペースも有効利用できますので、意外と収納で困ることはないと思います。
平台飾り選びのポイント
平台飾りは、いわゆる出し飾り(ケースに入っていない)なので、こまめにお手入れをしないと、兜はもちろん屏風や弓太刀にも埃がたまってしまいます。
特に埃がたまりやすいのは飾り台で、中でも黒塗りの飾り台は埃が目立つので要注意!
こまめな手入れが苦にならない方にとっては何の問題もありませんが、ちょっと放っておくだけで埃がたまるので、掃除は苦手という
方は黒塗り台は避けたほうがいいかもしれません。
でも、お手入れといっても毛ばたきでサッと埃を払うだけですので、それほど大変なことではないと思います。
なお、埃が目立ちにくい飾り台にしたいという方は、焼き桐の飾り台を選ぶか、どうしても黒い飾り台にしたいという場合は、全面黒塗りのタイプではなく、上部だけ畳になっているタイプを選ぶのがおすすめです。