兜飾りの種類を知っておきましょう!
兜飾りとは、その名のとおり甲冑の兜を模した飾りのことで、どこの人形店もメイン商品として豊富な品数を取り揃えています。
ちなみに兜飾りは五月人形の中では最も種類が多く、デザインや飾り付けのスタイルは多種多様です。
更に最近は超コンパクトな飾りセットや、実際に被って楽しめる着用可能な兜も定番品になり、これまでにも増して兜飾りの種類は多彩になってきています。
そこで、ここでは兜飾りにはどんなタイプがあるのかを製法や様式、飾り方の違い等で分類・整理してみました。
製法の違いによる分類
一見すると作りや素材はどれも同じように見える兜飾りですが、製法や様式の違いによっていくつかの種類に分類されます。
その代表格として有名なのが伝統的な技術や技法を取り入れた京甲冑と江戸甲冑です。
またこの他にも、独自のデザイン性を打ち出した現代版デザインの甲冑(新型甲冑)や戦国武将たちのこだわりの造形が光る名将兜など、京甲冑・江戸甲冑の枠にとらわれない個性豊かな兜飾りもあります。
飾り方の違いによる分類
兜飾りという言葉から多くの方が思い浮かべるのは、平たい飾り台に屏風を合わせ、中心に兜を飾り、その両脇に弓と太刀を添えるスタイルだと思います。
これは平飾りとか平台飾りと呼ばれている最もオーソドックスな兜の飾り方ですが、この他にもガラスやアクリルのケースの中に兜や弓太刀が入ったケース飾りや、飾り台をそのまま収納箱として利用できる収納飾りなどがあります。
平台飾り、ケース飾り、収納飾りにはそれぞれ長所と短所がありますので、そこをしっかりと吟味して選ぶのがポイントです。
仕様の違いによる分類
仕様の違いなんていうと、ちょっと難しく聞こえますが、要は見て楽しむための兜(観賞用兜)か、被って楽しむための兜(着用兜)かということです。
一般的に端午の節句で飾る兜は観賞用として作られています。
決して着用するためのものではなく、あくまでも観賞を目的に作られている兜なのでサイズは小さく出来ています。
「でも赤ちゃんの頭なら被せられるんじゃない?」と思う人もいるかもしれませんが、兜は金属の素材も使用しているため非常に危険です。
どうしてもお子さんに兜を被らせたいという方は、ぜひ着用兜をお求めください。
ただし着用兜も3歳くらいからの子供を対象に作られているため、初節句を迎えた赤ちゃんには被らせないように。
着用兜は軽い素材で出来ていると聞きますが、そうはいってもそれなりの重さはありますので、まだ首がしっかりしていない赤ちゃんには被らせないようご注意を。